先生の声(高校受験)

1.SAPIXをやめて都立西高校に逆転合格!

A君の指導を担当したのは、中3の秋でした。
A君は中1からSAPIXに通っていて、英・数・国の3科目は普通のレベル。
しかし、理科と社会は抜けが目立つ子でした。
学校の成績は英・数・国が5、それ以外が5か4といったところ。
志望校は都立西高校でした。
SAPIXはご存知、開成など難関私立高校に強い塾です。
A君の勉強を見ていると、難関私立高校向けの問題ばかりやっていて、西高校の受験に出ない問題に時間を使っていました。
その結果、西高校の合格率も35%といったところ。
難関都立と難関私立のどちらの勉強にも絞りきれない状況でした。
それが非効率なのはA君も気づいていた様子。
2回目の指導の後、僕とA君はご両親に相談しました。
SAPIXをやめて、家庭教師だけで受験したいと提案したのです。
「えっ、塾やめてどうするの!」
お母さんはビックリ仰天。
しかし、西高校の過去問とSAPIXの教材をお母さんに見せて、塾のレベルが志望校に合っていないことを説明しました。
レベルが違うのは一目瞭然です。
お母さんに納得してもらって、A君は塾をやめました。
もともと自己管理ができる子なので、A君はむしろ勉強時間が増えたのではないかと思います。
西高校の問題に絞ったおかげで、ずいぶんと効率的に勉強できるようにもなりました。
それまでは、何となく塾のカリキュラムをこなしていただけなのです。
今何が必要で、何が不要かがはっきりして、A君も安心したようです。
理科や社会の抜けを埋める時間もできました。
結果は見事合格!
秋の試験で合格率35%だったことを考えれば、見事な逆転合格でしょう。
SAPIXをやめたことが功を奏したとも言えるでしょう。
SAPIXが良くないのではなく、志望校に合っていなかったのです。

(日比谷高校、東京大学文科Ⅱ類1年)

2.駿台模試で偏差値53からの慶應志木高校合格!

早稲田アカデミーに中3の夏から入塾したB君。
それまではサッカーだけの生活。
「将来はJリーガー」と夢を語るサッカー少年です。
B君が幸いだったのは、学校の成績がほぼオール4だったことです。
サッカーに打ち込みつつも、学校の勉強はサボっていなかったのです。
勉強の基礎ができていたので、駿台模試の偏差値53でも不安はありませんでした。
中1と中2で塾に行っていなかったのだから、偏差値が低いのは仕方ありません。
大事なのは、基礎の上にどうやって応用を短期間で吸収できるかですから。
B君は体力があったので問題なくそれを実行できました。
基礎が固まっていいたこと、意欲があること、体力があること。
そういった有利な条件があれば、短期間で逆転するのは可能です。
B君は塾のない日に、毎日5時間勉強しました。
塾の宿題の上に、立教新座や明大明治の過去問もこなしました。
僕の指導は、週に1回(3時間)で十分でした。
数学の証明や関数のコツをお教え、英語の読解の秘訣を伝えました。
そういったテクニックを教えるだけでB君には、十分です。
勉強のプランも基本的にはB君ひとりが作り、僕はアドバイスする程度でした。
サッカーで鍛えた精神力は見事で、最後の駿台模試は偏差値62。
不安感もありましたが、見事合格。
今では慶應志木高校のサッカー部のエースです。
B君の逆転劇は、必然だったのかもしれません。

(海城高校、慶應大学法学部2年)

3.オール2から県立高校へ

C君の指導を始めたのは、中2の6月でした。
それまでのC君は、成績はオール2という悲惨な状況。
塾には行っておらず、家ではチャレンジをとっていても白紙状態でした。
はっきり言って、意欲の極めて低い子でした。
ご家庭の方針は、とにかく「県立高校に入れる」こと。
そうなると当然、内申書が重要になってきます。
オール2では、どの高校も入れません。
僕の立てたプランは、とにかく「教科書とそのレベルに絞る」ことでした。
C君がチャレンジをやらないのは難しいからです。
教科書の問題よりも難しい問題はできないのです。
それなら、教科書をまず理解することです。
僕は、つきっきりで教科書を教えました。
英単語はそばで一緒に書き、数学の計算もつきそいました。
C君は1人では机に向かうことも嫌がる感じでした。
残念ながら10月の試験では平均点に達しませんでしたが、12月のテストでは、数学と理科が平均に達しました。
2学期の通知表は、数学と理科と社会が3になりました。
ずいぶんな進歩です。
驚いたのは、技術・家庭科と音楽も3になったことです。
もしかしたら、勉強の習慣がついて、生活が規則的になり、提出物などを忘れなくなったのかもしれません。
中2の3学期には英語以外が3になり、中3ではほぼオール3になりました。
中3の2学期には、理科は4にまでなったのです!
ご家庭の希望で、志望校は津田沼高校になりました。
僕はもう少し上の高校を勧めたのですが・・・。
いずれにせよ、必ず合格させなければなりません。
C君は理科・社会が好きなので、理科・社会を徹底して覚えさせました。
配点は5科目均等なので、理科・社会で貯金を作る作戦です。
私立を受ける子は、英・数・国に時間を使っているので、伸びやすい科目を狙ったわけです。
結果はもちろん合格。
僕の分析では、かなり余裕を持って合格したはずです。
C君は今、千葉大学を目指して勉強しているとのこと。
無気力だったC君が将来を夢見て邁進していると聞いて、僕も嬉しく思っています。

(県立東葛飾高校、千葉大学教育学部3年)

4.個別指導から家庭教師に切り替えて

D君の指導を始めたのは中学2年の秋。
それまで週4回個別指導塾に通っていましたが、伸びないので家庭教師に切り替えたとのことでした。
通知表は2と3ばかり、英語と数学はほぼ2でした。
「どうして週4回も通っているのに・・・。」
お母さんはそれが理解できなかったようです。
私がD君について早稲田アシストの研修で知ったのは、

① 個別に通っていても自宅学習しない
② 個別では何となく教わっているだけ
③ 勉強に対する意欲と集中力がない

私に課せられたのは、その3つを克服することでした。
一言で言えば、自宅での集中した学習をさせるということです。
初回の指導で分かったのは、D君はその場で教わっても1人ではできないことでした。
教わると、分かっていなくても「分かった」と言ってしまう子だったのです。
これでは個別指導で教わっても自宅学習の習慣がつくはずありません。
私は簡単すぎる問題を何度もくり返して説明し、その場で解かせました。
正直、D君ほど教えるのに時間のかかる子は見たことがありません。
初回では、2時間かけて数学の問題が6問しか解けませんでした。
しかし、それでいいのです。
重要なのは、少しでもいいから確実に理解させることです。
そして、D君ひとりでできる問題を5問宿題に出しました。
お母さんは「それじゃ少ない」とおっしゃいましたが、私は5問だけにしました。
D君が自宅で机に向かえるようになるきっかけを作ることが大切なのですから。
半年後にはしっかり勉強の習慣もつき、ほぼオール3以上の成績となりました。
中3からは集団塾に通うということで、家庭教師は卒業しました。
その後、D君から連絡が来て第一志望の県立高校に合格したと聞きました。
「自宅学習の習慣がついて、あの子は変わりました」
お母さんからの言葉が嬉しかったです。

(浦和一女高校、早稲田大学法学部3年)

5.習い事5つでもオール4以上に

Eさんの指導を始めたのは中1の夏休み前でした。
1学期の成績が2がほとんどだったため、ご両親が心配したのです。
Eさんはサボる子ではないのですが、習い事が多すぎたのです。
ピアノが週2回、バレエが週2回、書道と水泳と英会話が週1回ずつ。
とても塾には通えず、家庭教師をつけることになったのです。
勝負は夏休みでした。
ある程度時間の取れる夏休みは1学期の遅れを取り戻す大チャンスです。
私はまず詳細なスケジュール帳を作りました。
Eさんは体力が少なく、集中力もなかったので、1度の勉強は60分とし、頻繁に休憩をはさみました。
また、携帯をいじる習慣があったので、勉強時間はお母さんに携帯を預けるという約束もさせました。
勉強は、毎日の習慣がすべてです。
Eさんは習い事が多いとはいえ、学校のある日でも時間は作れたはずです。
しかし、学校と習い事の合間に携帯をいじっていて、勉強をしていなかったのです。
それでは成績は上がりません。
夏休みに、計画的に毎日4時間勉強させ、私がこまめにそのチェックをしました。
すると、2学期の定期試験ではほぼ平均点を超え、オール3以上になりました。
私は他のご家庭でも家庭教師をしましたが、携帯電話の管理は重要だと感じています。
Eさんはその後、バレエ以外の習い事を徐々にやめていって、家庭教師だけで都立青山高校に進学しました。
私の母校が青山高校だったのが影響したようです。
中1の1学期にオール2だった子が、まさか青山高校に行けるとは、私も驚いています。
ちなみに中2以降は、ほぼオール4以上といった成績でした。
習い事を続けたい子には、塾よりも家庭教師をお勧めしたいです。

(都立青山高校、慶應大学大学院修士1年)

6.国語の偏差値が半年で45から60に

一般的に国語の偏差値は伸びにくいと言えます。
知っている言葉の数が生徒によって大きく違うからです。
Fさんの指導を初めてしてみて、つくづく「言葉の数が少ないな」と感じました。
中学1年の秋から指導を始めたのですが、ほとんど小学生の語彙力でした。
これでは英語も伸び悩むことでしょう。
私の指導法はこうです。
90分かけて1つの文章題を徹底して読み込む。
いわゆる精読です。
多くの方が、本をたくさん読むと国語は伸びるといいます。
もちろん読書は必要です。
しかし、真の国語力は速読・多読では意外に身につかないものです。
短文をじっくり精読することで、言葉ひとつひとつを覚え、文章の内容を正確に理解できるようになるのです。
これは国語の王道と言えるでしょう。
なぜ大手の塾では伸びないのか?
答えは簡単です。
生徒ひとりひとりの理解力・知識に差があり、塾の授業のポイントがすべての生徒には合わないからです。
Fさんは中1の初めから半年間、大手塾に行っていましたが、国語に関してはまったく授業を理解できていませんでした。
私は、塾のテキストを、これ以上ないくらい細かく解きほぐし解説しました。
そして、Fさんに自分の言葉で言い換えてもらいました。
これで、その文章の完璧な理解ができ、その文章で使われたすべての言葉が記憶に残ったはずです。
中1の秋に偏差値45だった国語が、翌年の春に60になりました。
私が指導したのは週に1回、つまり25回ほどです。
やり方によっては、国語はここまで短期間に劇的に上げられるのです。
付け加えますが、Fさんは私の課した読書計画も実行しました。
週に1冊、面白くて読みやすい本を読むように指導しました。
それも効果があったと思います。

(早稲田大学第一文学部卒、プロ講師)

7.偏差値40台から60台へ

G君は僕が指導した生徒で最も偏差値が上がった子でした。
これまで14人の指導しましたが、ダントツの上がり方でした。
G君は中2の秋の時、偏差値47くらい。
そのくせ志望校は青山学院高校という不敵な生徒でした。
早稲田アカデミーに通っていても、ろくに宿題もしていませんでした。
国語はともかく、英語と数学が壊滅的でした。
ただ、青学に行きたいという気持ちだけはありました。
私は初回指導の後、こう言いました。
「お母さん、週2回の指導では青学は無理です。週4回指導に入らせてください。そうすれば合格させられます。」
塾のない日が週4日だったので、週4日と言いました。
G君は塾のない日に、1人で勉強するはずないのですから。
お母さんは何とか了解してくれました。
それからは、僕の熱血指導です。
週4回、英語と数学を1時間ずつ、つきっきりで指導しました。
英単語をその場で5回ずつ書かせて覚えさせ、数学の計算もその場でさせました。
とにかく週4回、2時間ずつ、つきっきりです。
そのうち塾の授業も真剣に聞き始めた様子。
成績は徐々に上がっていき、中3に入ると57くらいに、夏休み明けには65に達しました。
しかし、青学にはまだ足りません。
中3からは勉強の習慣もついたので、週2回、1回2時間の指導に切り換えていましたが、1回の指導を4時間に増やしました。
ラストスパートの時期です。
4時間の指導で徹底して青学対策をしました。
中3の秋からは、いよいよG君も本気になり、指導がなくても4時間以上自宅学習していたようです。
最後の合否判定テストで合格率60%と出ました。
あとは気合いと根性です。
それに、僕の秘伝の英語速読法が役に立ったと思います。
見事、青学に合格!
1年5ヶ月前に偏差値47だったG君が!
僕も信じられませんが、お母さんも信じれない様子。
G君の言葉。
「まあ、青学くらいはあっさり合格しないと。」
僕には意味が分かりませんが、F君に言わせれば、初めから青学に合格すると分かっていたとのこと。
いろんな意味で、劇的な生徒でした。

(渋谷教育学園渋谷高校、東京大学大学院修士2年)

8.英語の勉強法を知って大逆転

大手進学塾の英語の指導では慶應女子校の対策は難しいだろうなと感じていました。
Hさんは、そういった感じの子でした。
すごく真面目で、慶應女子の合格率は50%といったところでした。
ただ、過去問をやってみると、英語だけが届きません。
受験まであと3ヶ月でした。
Hさんは塾の授業を真面目にこなしていましたが、英語を速く正確に読むコツを知らない感じでした。
関係代名詞に印をしたりして、ずいぶん丁寧なのですが、要領が悪いといった印象でした。
これでは、慶應女子の英語は難しいと思いました。
私の指導は、英文を速く正確に読むコツを伝えることでした。
帰国子女の子たちに負けないためには、塾の授業だけで不足です。
特に、慶應女子は並みのレベルではありません。
私の受験の時は、早稲田アカデミーに通いながら、プロの先生(英語と数学を1名ずつ)をつけてもらいました。
そうして、徹底して対策をとった子が合格する学校なのです。
Hさんは数学と国語は十分できる子だったので、あとは英語だけでした。
私の指導は、自分の4年前の経験そのままだったので、有効だったと思います。
過去問の内容で理解できない箇所はない、といった所までもっていけました。
最後の判定テストで80%がでたので、Hさんも安心して受験に臨めました。
もちろん、合格。
慶應女子の後輩にHさんが加わって、私も嬉しかったです。
もし、これをお読みになった方で、慶應女子を目指している方がいれば、いつでも私を指名していただければと思います。
数学の指導が特に自信があります。
慶應女子に限らず、難関校は数学で差がつくと思います。
最後に家庭教師をつけてリードしてもらうと、合格率も高まると思いますよ。

(慶應女子高校、慶應大学経済学部1年)

9.徹底した数学対策で大逆転

僕がI君を指導したのは、受験までの半年間です。
僕は数学を武器に早実高校に合格したので、数学が苦手で早実を目指すI君は、僕には理想の生徒でした。
初回指導で思ったのは、I君は図形の証明や関数など重要な単元の詰めが甘い、ということです。
理解はしていても、気づくべき着眼点を見逃してしまうのです。
数学は、単元ごとに、そういった着眼点があるのです。
早実レベルになると、公式は知っていて当たり前、ミスはなくて当たり前です。
応用問題のコツ、着眼点、テクニック、そういったことを知っていれば、早実の数学はかなり高得点が取れます。
逆に知らないと、相当厳しくなると思います。
そういったコツは、1対1で丁寧に教わるのが一番です。
その子その子によって、センスもあると思います。
塾の授業でそのコツをつかめる子とそうでない子がいます。
つかめなかった子は、何とかしてそれを習得しなければなりません。
早実の数学は、偏差値の割には難しくないはずです。
こういう問題は、こう考え、こう解く、といったことを知っておけば十分に高得点がとれます。
I君には、そういったコツをひとつひとつ伝えていきました。
半年前は、合格率35%でしたが、最終的には80%に達しました。
もちろん早実に合格です。
英語と国語はもともと達していたので、数学の指導で合格がつかめたのだと思います。
I君にはぜひ高校に入っても気を抜かないでおいてほしいと思います。
僕は政経学部に行きたかったのですが、点数が足りずに、政経に行けなかったからです。
数学は、経済学を勉強する時にも使います。
高校受験でも頑張って勉強しておくといいと思います。

(早稲田実業高校、早稲田大学社会科学部2年)

10.英語35点からの高校受験

Jさんの指導を始めたのは中2の6月から。
その前の中間テストで、英語が35点だったのが家庭教師のきっかけだったようです。
Jさんはバレー部で週7回の活動があり、毎日クタクタです。
塾はもちろん、自宅学習も無理といった感じです。
朝練もあり、どう解決したものかといった感じでした。
しかし、よくよく聞いてみると、夜の7時から11時まではテレビを見たり携帯メールをしたりと、意外と時間があったのです。
疲れているとは言っても、睡眠時間を1時間増やせば、2時間くらいの集中した勉強はできるはずです。
バレー部の練習と自宅学習の両立はやるしかありません。
僕もクラブと高校受験の両立をしたので、時間を作る難しさは分かりますが、やるしかありません。
毎日2時間とにかく自宅学習をしてもらいました。
僕がスケジュールの骨格を作り、お母さんにチェックしてもらいました。
初めはJさんも大変そうでしたが、一度習慣になってしまえば、あとは意外と楽なものです。
中2の終わりには期末試験で英語は80点を超えました。
このまま行けば、オール4以上にはなるだろうと思った矢先、また下がり始めました。
クラブの最後の大会など多忙だったのでしょう。
しかし、秋には持ち直し、偏差値で65近くまで上がったはずです。
志望校は、県立希望ヶ丘高校。
やや挑戦校になるな、といった感じでした。
中3の年末以降には週3回指導に入り、徹底したトレーニング。
さらに、僕の作ったスケジュールにしたがって、毎日5時間勉強してもらいました。
クラブを引退してからは、時間もあって、問題なく勉強できたようです。
バレーボールで鍛えた体力は最後に頼りになりました。
希望ヶ丘高校に見事合格。
2年の6月に英語の中間テストが35点だったことを考えれば、大逆転といえるでしょう。
今Jさんは高校入学を前に、すでに英検準2級に向けて勉強を始めました。
高校生のうちに準1級を取るのが夢なのだそうです。
英語で苦労した分、先手必勝で英語の勉強を始めたようです。
高校受験は通過点です。
僕は高校1年から毎日3時間の勉強を欠かしませんでした。
ぜひ、高校合格に安心せず、高1から本気で勉強に励んでほしいと思います。
そうすれば、現役で東大合格も実現できるでしょう。
そんなことを言う僕は、残念ながら1浪してしまいましたが・・・。

(県立湘南高校、東京大学文科Ⅰ類2年)

11.公立高校は理科と社会で決まる

受験は合格最低点を競うゲームです。
1点で合否が分かれます。
しかし、取りにくい1点と取りやすい1点があるのは事実です。
公立高校を受験する場合、理科と社会を得意にしておくと有利です。
5科目すべての配点が同じで、多くの生徒が私立で必要な英・数・国に時間を使うからです。
きっと、英・数・国の勉強に使う時間は、理・社に使う時間の3倍くらいでしょう。
しかし、どの科目の配点も同じです。
理・社の勉強に時間を使って高得点取ることで、公立校は逆転できるのです。
僕自身、英・数・国は3で、理・社が5という成績で、周りから「無理だ」と言われつつも、三鷹高校に合格しました。
K君の指導を始めた時、僕の作戦が有効だと思いました。
都立小平高校を志望していて、周囲からは「無理だ」と言われていました。
受験まで半年しかなかったので、知識分野を固めることに集中させました。
英単語、漢字・熟語、理科、社会を、毎朝・毎夕覚えさせました。
指導では、英文法や数学の関数や証明なども、もちろん見ましたが、もっぱら知識分野を固めること徹底させました。
中3の夏まで成績はオール3くらいだったので、内申点は期待できません。
もっぱら、筆記試験で高得点を目指しました。
おそらく理科は90点近く、社会は90点以上取れたのではないでしょうか。
見事、小平高校に合格しました。
私立の併願校は散々でしたが、第一志望の都立が合格したので、何の文句もありません。
K君自身、驚きの合格だったようです。
中堅の公立校は内申重視なので、中3から逆転するのは大変です。
しかし、理科と社会で逆転することができるのです。
皆さん、英・数・国のことばかり気にしますが、公立高校では5科目の中から高得点を取りやすい科目を選べばいいのです。
僕は理科と社会をお勧めします。

(都立三鷹高校、早稲田大学文化構想学部1年)

12.偏差値65から渋谷幕張高校に合格

Lさんの指導を始めたのは中3の秋。
偏差値は65でした。
国語は70近かったものの、英・数は並の成績でした。
志望校が渋谷幕張と聞いて、僕は正直戸惑いました。
「まず、無理だろうな」というのが本音です。
しかし、どうしても合格したいと言うので、僕としてもそれに向けて対策するしかありません。
Lさんに不足しているのは、英語では単語と熟語、数学ではコツというか発想でした。
言い換えれば、英文法はよくできるし、数学の基本的な公式は頭に入っていたのです。
真面目な子なので、うまくリードできれば合格させられるかもしれないと、11月には思えてきました。
12月の試験では、偏差値69。
この時期に、勉強のコツが分かってきたのでしょう。
英語は徹底して辞書を引かせ、毎日読解に集中させました。
数学は、1週間ごとにテーマを決め、図形の証明や関数など、単元をひとつひとつ潰していきました。
渋谷幕張の問題はもちろん難しいのですが、着眼点が分かれば、対応できないわけではありません。
偏差値を恐れず、過去問を分析し、対策をとればいいのです。
Lさんはミスが少なく、基礎が固まっていたので、伸びしろは十分にありました。
渋幕の英語は速読ができなければ、勝負ができません。
読解を徹底し、そのコツを伝えていきました。
年が明けてからは、塾のない日は毎日指導に行ったように思います。
夕方3時間自学してもらって、夜にできないところを教えたのです。
塾は早稲田アカデミーで、宿題も多かったので、大変だったでしょう。
そして、受験本番。
偏差値は届いていなかったものの、きっと大丈夫だと僕は思っていました。
結果は無事合格。
ついこの前まで、普通の受験生だったのに、千葉で最難関の高校に合格したわけです。
僕も驚きましたが、一番驚いているのはLさん自身でしょう。
やればできる。
勉強はそういったものなのでしょう。

(開成高校、東京大学理科Ⅰ類2年)

13.成績は中の中、そこから都立戸山高校へ

M君の指導に入ったのは、中3の4月からでした。
バスケット部で多忙な普通の中学生です。
通知表は3が中心で、あとは4。
塾よりも家庭教師がいいので、塾をやめて僕が指導に行くことになったのです。
M君は、自宅学習ができる子で、そこが長所だと思います。
学校の勉強に絞っていれば、オール4以上になるはず、といった感じで、学校と塾の勉強が中途半端になっていたのです。
クラブが終わって塾に通って、という生活では、なかなか勉強時間が取れません。
M君の選択は正しかったと思います。
その証拠に、中3の1学期の成績はオール4以上。
理科と社会は5でした。
志望校は都立戸山高校。
都立の名門です。
指導は、5科目をすべて伸ばすこと。
自宅学習の時間が取れ、意欲もある子なので、容易でした。
英語と数学を中心に指導し、2学期は国語以外は5になりました。
戸山高校は、英語の速読、数学の図形がキーになると思いました。
M君の指導は、そこに集中しました。
戸山高校は、やや難しい問題はあるものの、冷静に対策すれば恐れるに足りません。
M君は中2まで栄光ゼミナールに行っていましたが、中3用のテキストがなく困りましたが、書店で十分良いテキストが揃いました。
公立校受験には、必ずしも塾が必要というわけではないと思います。
要は、やる気と計画性と対策です。
M君は大きな模試も受けないくらいでしたが、無事合格。
マイペースなM君。
大学受験も塾や予備校なしで合格したいとのこと。
早稲田大学の政経学部を目指すそうですが、きっと家庭教師も不要でしょうね。

(東京学芸大学附属高校、慶應大学法学部)

14.名門県立高校への逆転合格

Nさんはスクール21に通う女の子。
偏差値は北辰テストで58(中3の春)。
苦手科目は英語でした。
志望校は県立川越高校という埼玉の名門校。
なかなかの挑戦です。
私の指導法は、とにかく川越高校へ最短の道を示してリードするというもの。
勉強は、合格最低点を取るのが目的です。
とにかく川越高校の合格に必要な点数をとらせようとしました。
英語が苦手といっても単語力はあったので、文法の整理とイディオムを増やすことに力を注ぎました。
過去問を分析し、とにかく県立の5科目の中で、高得点を取れるようにアドバイスしました。
Nさんは志があるのに、家で何をしたらいいのか分からない感じだったので、私は明確なスケジュールを示しました。
塾のない日には毎日4時間半の勉強をしてもらいました。
それぐらいやれば、名門高校でも逆転合格はずだと思いました。
私自身、高校3年の夏から、毎日5時間勉強して、一橋大学に逆転合格した経験があったのです。
勉強は、きちんとした対策をとり、実行すれば誰でも上がるのです。
Nさんは、中2まで対策がなく、それで実行に移せなかったのです。
Nさんは、見事逆転合格!
お母さんは泣いて喜んでいました。
合格率が30%だっただけに、私はヒヤヒヤでしたが・・・。
併願校の西武文理にも、もちろん合格。
偏差値58だった頃は、想像もできませんでした。

(西武文理高校、一橋大学社会学部3年)>

15.偏差値40台からの奇跡の逆転

O君の指導に入ったのは中3の9月。
市進に中1から通っていたものの、自宅学習は皆無。
偏差値はずっと40台でした。
通知表も3と2ばかり。
極めて深刻な状態でした。
O君の問題は、意欲がない、目標がない、努力しない、など。
とにかくやらないのです。
塾に行っても家で勉強しなければ、成績は上がりません。
志望校は日大習志野高校。
まず、無理でしょう。
本人も親御さんも、僕自身もそう思っていました。
ただ、初回の指導をして思ったのは、計算や漢字など基礎がそこそこできていたということです。
聞いてみると、小学生の時に中学受験の塾に行っていて、かなり勉強を頑張ったそうです。
しかし、中学受験に失敗して、公立中学に進学後、無気力になったとのこと。
そう考えれば、やればできるはずです。
O君に決意してもらうしかありません。
何となく高校受験するのか、本気で高校受験するのか、です。
O君が「本気でする」と言ってくれたので、僕としてはやりやすかったです。
次の日から、塾をやめ、毎日4時間勉強してもらいました。
私立なので、3科目に絞り、徹底して勉強させました。
英語2時間、数学1.5時間、国語30分、これを翌年の2月まで、毎日です。
英語では苦戦しました。
なにせcomeの過去形をcomedと書く子ですから。
文法もデタラメ。
単語の数もあまりに少なすぎました。
しかし、計算と漢字はできるので、数学と国語はスムーズに上がっていきました。
初めは無理と思ったものですが、ところがどっこい。
偏差値は11月には55、12月には60を超えました。
驚異的な伸びと言っていいでしょう。
それでも、合格率は30%で、苦戦が予想されました。
どうしても、日大習志野に行きたいようなので、親御さんは強気で挑戦させました。
結果は、合格!
いやはや、大変な子でした。
中3の秋と冬で、中学3年分の勉強をした感じでした。

(県立薬円台高校、千葉大学工学部2年)

16.不登校から難関高校へ

P君は中2のほぼ1年間、不登校だったそうです。
理由は私には分かりませんが、学校で何かあったのでしょう。
しかし、臨海セミナーには中1からずっと通っていて、勉強はやっていたようです。
中3から学校にも通いだし、その時の偏差値は50くらいでした。
私が指導したのは中3のゴールデンウィーク明けからで、私立の上位校に通してほしいとのことでした。
県立を受けない分、3科目に絞れるのでそれは楽でしたが、基礎でかなりの抜けが目立ちました。
9ヶ月でどれだけ追いつけるのか。
私は不安になってきました。
ただ、P君の良い所は、とにかく成績を上げたいという気持ちがあったことです。
それは何よりも大事なことです。
十分な意欲があれば、9ヶ月というのは決して短すぎる時間ではありません。
たった3科目です。
英語は単語を、1日に10個。
少なすぎず多すぎず、10個を確実に覚えることです。
そのうちの半分はすぐに忘れられたとしても、5個は残ります。
1ヶ月150個ですから、受験に必要な量に達するはずです。
数学にしても、2年の連立方程式からやり直せばいいのです。
もし不安があれば、一次方程式からやり直したっていいのです。
9ヶ月は、十分遅れを取り戻せる時間です。
意欲があれば、短期間で取り戻せます。
P君はそれを証明してくれました。
第一志望の山手学院高校には届きませんでしたが、第二志望の法政二高には合格。
中2の1年間の遅れは、何とか取り戻したと言えるでしょう。
今、高校1年のP君は、慶應大学を目指して勉強を頑張っているそうです。
「どうせなら東大を目指せば」と言うと、
「3科目がいい、5科目は無理です」とのこと。
そこは冷静なP君のコメントでした。

(桐蔭高校、慶應大学商学部3年)

17.桐朋高校の数学対策

Q君の指導は受験直前の2ヶ月間でした。
桐朋高校の数学対策です。
Q君が桐朋高校に合格するには、平面図形と関数が得意になれるかどうかで決まりそうでした。
Q君は栄光ゼミナールに通っており、基礎はできていました。
しかし、数学の問題を解くコツ、発想力が不足していました。
そういったコツは問題演習を重ねることで身につくものですが、Q君は数学の問題を解くのに時間がかかりすぎて、空回りしていました。
数学の問題は、10分間考えてできないものは30分間考えてもできないものです。
そこで時間を使っていても仕方ありません。
私の仕事は、数学の応用問題を解くコツを伝えることでした。
Q君は真面目で、真剣に数学を伸ばしたいと思っているので、砂漠で迷った人が水を飲むように解法を覚えていきました。
週1回、1回3時間の指導だったのですが、2ヶ月で十分でした。
桐朋の合格最低点に余裕を持って合格したとのことです。
それにしても、塾の授業だけで上位校に合格するのはなかなか大変です。
効率よく苦手を克服していかなくてはなりません。
数学の解法というのは、パターン化されています。
要は、そのパターンをどれだけ増やし、試験時間中に利用できるかどうかです。
Q君の場合は基礎ができていたので短時間でできるようになりました。
基礎のできていない生徒は、半年以上かかるのが普通です。
Q君の成功体験はすべてのお子さんには当てはまりません。
もし、数学を伸ばしたいなら、ぜひ早めに行動を起こすことをお勧めします。

(早稲田大学教育学部卒、プロ講師)

18.失敗からの教訓

僕は高校を卒業して2浪してしまった経験から、勉強で空回りする怖さを知っています。
そこで、そういった勉強の空回りから抜け出す方法をお伝えしたいと思います。
R君は中学3年の夏までSAPIXに通っていましたが、成績は常に最下位。
完全に基礎が抜けているのに、応用問題ばかりやって空回りしている状態でした。
こうなってしまっては、もう塾で伸ばすのは困難です。
僕は2年間、代ゼミに通いましたが、結局伸びませんでした。
基礎ができていないのに応用ばかりやったからです。
R君には夏期講習を途中で止めてもらって、中2の初めからの勉強をやらせました。
「何で中3の夏に中2のテキストを?」
R君もお母さんも不審がっていましたが、戻るしかありません。
僕は経験から、基礎を固めるのが一番だと分かっていました。
勉強は基礎を固めることが、最も重要です。
そうすれば、中堅の学校はほとんど合格します。
R君は志望校にしても、偏差値から逆算しても、最上位の高校は受けません。
それならば、何もSAPIXの難しすぎる問題はやる必要はないのです。
学校の教科書とワークを何度も徹底してやればいいのです。
志望校は駒澤高校だったので、応用問題よりも基礎を固めていきました。
正直、「劇的に上がった」とは言えませんが、少しずつ着実に上がっていきました。
R君は自宅でコツコツやるのを嫌がる子だったので、初めは週2回でしたが3回に増やしてもらいました。
そうすれば2日に1回の指導になるので、R君もサボれません。
僕としてはずいぶん苦労しましたが、何とか基礎固めに成功し、R君も少しずつやる気になってきました。
指導はやったところをチェックするというより、半ばその場でやらせるという感じもありましたが。
いずれにせよ、自宅学習ゼロだったR君が、少しでも1人でやるようになったのはすごい進歩です。
結果は、なんとか駒澤高校に合格。
今は、体育会系のクラブで青春しているそうです。

(水戸一高、明治大学政治経済学部4年)

19.理科の対策は半年で可能

S君の志望校は東京学芸大附属高校でした。
偏差値はかなり高く、問題はなかなか対策のしにくい学校で有名です。
私立との併願のため、なかなか理科と社会に時間を避けません。
中3の夏休みから指導を始めたのですが、理科はほとんど白紙状態。
極めて深刻でした。
英・数・国の良くできる子でしたが、それにしても理科ができない子でした。
しかし、高校受験の理科は半年あれば対策できます。
これは社会科にも言えますが、計画的に勉強し、それをチェックしていけば半年でなんとかなります。
もちろん、早めに対策した方がいいのは明らかです。
ただ、遅れてしまっても取り戻せるという意味です。
もちろんこれは、理科・社会の話です。
英・数・国は1年はかかると思います。
S君の場合、頭のいい子で意欲もあったので、ちゃんと計画立てれば、簡単に上がるだろうと思いました。
知識を詰め込むにしても、多すぎず少なすぎずといった分量で、チェックを欠かさなければ、上がるはずです。
勉強は、意欲と計画性です。
そうして実行しつづければ、必ず上がるのです。
とは言っても、国立の高校のレベルはなかなかです。
僕は苦労して国立の高校に入ったのですが、学芸大高校はそれ以上ですから。
ただ、S君は中1からずっと早稲田アカデミーで鍛えていたので、ものが違いました。
短期間で、理・社の成績は急上昇。
56くらいだった理・社の偏差値は、4ヶ月ほどで70近くになりました。
結果はもちろん合格。
学芸大高校で、今は東大を目指して勉強を続けているとのこと。
頑張って早稲田に入った僕とは、えらい違いです。
これはあくまで成功例です。
S君のように上がるのは珍しい例です。
しかし、意欲と計画性があれば、誰でもかなり短期間で上がるはずです。

(東京工業大学附属高校、早稲田大学基幹理工学部2年)

20.開成高校の英語対策

T君の指導に入ったのは中3の9月からでした。
志望校は開成高校。
偏差値は70強。
やや苦戦しているなといった感じでした。
T君の指導をして感じたのは、細かい文法や単語の知識はあったものの、イディオムがやや不足し、文章を読みなれていないということです。
T君は、塾(SAPIX)で習う細かいことはよくできていましたが、受験で必要な速読ができていないのです。
特に、開成のような最上位校の英語は速読、それも正確に意味の取れる速読が必要です。
それが不可欠です。
その訓練は、塾だけではなかなか難しいものです。
家で辞書を引きつつ訓練するしかありませんが、生徒一人では空回りして時間ばかりが過ぎるも多いのです。
開成は5科目受験なので、英語ばかりに時間をかけられません。
T君としては、それで英語に時間をかけられなかったのでしょう。
私の指導は、英文を常に「左から右へ読む」という内容です。
開成のような学校では、速読ができるかどうかで勝負が決まります。
関係代名詞などを、わざわざ右側から帰って読んでいては、時間が足りません。
常に「左から右へ読む」訓練が必要です。
それができれば、あとは単語とイディオムを増やしていくだけです。
開成の英語の問題は中堅私立大学とほぼ同レベルです。
一般の生徒が中高6年間でやることを、中学3年間でやらなければなりません。
とにかく集中した勉強が必要です。
それに加えて、合理的な方法を知っておく必要があります。
私の仕事は、その合理的な方法を伝えることです。
T君のように、やる気も能力もある生徒は、そういった方法を伝えればすぐにマスターします。
そして、英文を抵抗感なく読めるようになります。
そうです。
開成などの英語は、英文を抵抗感なく読めなければならないのです。
そのレベルは、なかなか困難ですが、偏差値70ある子ならできるはずです。
偏差値70を75にするには、努力だけでは難しいことが多いのです。
もし、お子さんあと一歩で最難関の高校に届きそうな場合、私どもプロ家庭教師にお任せください。

(上智大学外国語学部卒、プロ講師)

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